マイケルから教わった大事なこと
僕はゲームに参加してしまったんだ、、
そう思った
この資本主義の果てしないお金の取り合いゲームに
「会社に属するということはつまりそういうことなんだよ」
マイケルは澄んだ瞳で云った
「会社に属するということは社会に属するということ
社会に属するということは
お金をとる、とられる世界に属するということ」
「大体の人間はそれを常識として生きていく
お金の存在自体を素直に受け入れていくし、お金を稼ぐために時間を割くことを厭わない。
お金=時間、ひいてはお金>時間と思ってしまう人間だっている」
でもね、マイケルは云った
「本当に大切なことはお金と時間を別の次元に移動させることなんだ」
「お金と時間っていうのは関係性を同じ次元で扱えるものではない
本当はお金っていうのは時間を豊かに過ごすツールにすぎないんだ
だから本当の意味で裕福な人間というのはね、
時間を度外視して、商品や自分の能力に磨きをかけている(人によっては好きなことを追求するという)人なんだよ
だって考えてごらんよ、ビル・ゲイツやスティーブジョブズが「定時だから帰りまーす、今日はお先に失礼します」なんていうと思うかい??
彼らは時間を忘れて死に物狂いで仕事をしている 」
マイケルのいうことはなんとなく理解できた。
でもそんなの一部の恵まれた人間だけじゃないか、、
「こんなエピソードがある。
島田紳助って知ってるかい?
彼は日本のコメディアンなんだけど、
名もない若手芸人に向けてのスピーチの中で、
彼らに1つだけ負けてるものがあるっていったんだ。
なんだか分かるかい?」
僕は首をかしげた。
「分からない」
「それはね、若さ だよ」
「年を取った人間は若さを買えるなら一億円だってはらう。
だから若いということはポケットに一億円あるのと同じことなんやで。」
「これが島田紳助が云った言葉なんだ」
マイケルは云った
「つまり、僕が言いたいのはね、
お金は人や時代によって価値が変動する、流動的なもので、
いま生きているこの時間はみんなに平等に与えられるもので、みんな等しく消え去ってしまう、いわば限定的なものなんだ。
だからお金と時間を同じ次元で扱うなんて考えは捨て去った方がいいんだよ」
僕は日々自分がなんてせまい常識にとらわれていたのだろうと思った
同時に人の暮らしをより豊かに便利にするために開発された「お金」というツールが
それを扱う人によって逆に人生を不自由で
つまらないものにしてるのかもしれないと思った
続く