ディーン(仮)のブログ

大学時代の思い出を書きなぐっています

エリックという男② (フィリピン セブ留学)

 

 

 

 この記事は下記の記事の続きです。

フィリピンセブ留学でのちょっとかわったルームメイトについて紹介しています。

 

 

fujiko123.hatenablog.com

 

 

 

 そんなエリックだったが、彼は実に優しかった。

 

 暇つぶしに、フィリピンのおすすめスポットを聞くと、ていねいに一つ一つ答えてくれるし、

僕が「英語がめちゃくちゃうまい友達が欲しい」というと、

英語がうまい人が集まりやすいバーなどを紹介してくれた。

 

なんといっても彼の英語はめちゃくちゃ聞き取りやすかった。

語学学校での英語のレベル(スピーキング、リーディングのテストによって2週間に一回クラス分けされる)は高くないのだが、

自頭がいいのか、わかりやすい英単語と適切な言い回しで相手に理解させるのがうまかった。

 

さすが、元移動式アイスクリーム屋の店長である。

また、アイスクリーム屋の店長というだけあって

お茶目な一面も持っている。

 

下はエリックと僕のルームメイトの会話である。

 

(ル)「Do you know (風俗店の名前)?」

(俺)‘‘え…、い、いきなり…?’’

(エ)「Yes! Ofcourse! Do you go to there?」

 (ル) 「Yes!」
 (エ)「how much is it?」

 (ル)「~peso」

 (エ)「wow very cheap!! Are there pretty girl?」  

 

っていう感じで普段は割と不愛想なエリックでも下トークになるとここまで盛り上がる。

ちなみに僕のルームメイトとエリックは英語のレベルは初級なのだが、

このときだけネイティブ顔負けの流暢さで話すのである。

 

ちなみに普段の二人の会話は以下である。

(ル)「Is your class fun?」

(エ)「yes」

 (ル)「Oh, it`s good. HAHA(愛想笑い)」

 

会話は英語力より、英語であると改めて実感した瞬間であった。

 

エリックは旅行好きで、休みになると必ず、島に出かけた。

(語学学校は休日になると休みで、生徒たちは大体近くの島にシュノーケリングや、ダイビングをしに行く。)

彼は大体セブ近くの島には行ったし、時々学校をサボってまで、旅行に行っていた。

 

彼はそのための口実として、学校の勉強は意味がない。旅行で生きた英語を学ぶべきだ。と言っていた。

 

無愛想だし、確実に旅行先で話すタイプではないのだが、本当に生きた英語を学んでいたかどうかは気になるところではある。

だが、僕もその意見には同感だった。

フィリピンの僕が通っていた語学学校は日常会話コースでもテキストが使われ、構文を教えてもらう授業があるが、日常会話において英語の構文を使う機会などほとんどない。

 

重要なのは相手の言っていることを早く正確に理解し、正確に自分の考えを伝えることである。

 

また、2カ月も同じ学校にいて発音も聞き取りやすく、教え方も話も似通ったフィリピン人の教師に教えてもらっているとだんだんと飽きが生じてくるのだ。

 

だから、エリックの考えは否定できないし、金持ちの彼だからこそできるのである。

そして、僕が来て一カ月がたち、彼は帰ることになった。

喉を痛めたことを心配したエリックは置き土産として、のど飴と洗濯カゴをくれた。

(洗濯カゴに関しては完全に荷物になるからだが。)

 

だが、この置き土産によって完全にいびきの件はチャラにすることにした。

 

彼はこの留学後、エジプトにいくことを嬉々として語ってくれた。

どんだけ金持ってるんだよっていう話である。